【代表弁護士から】千葉氏と佐倉
2016年05月06日(金曜日)
千葉市は今年「開府890年」ということで、千葉氏をアピールする戦略です。
ただ、千葉氏が千葉市中心部を拠点にしていたのは、それほど長い期間ではありません。
350年くらいではないでしょうか。
千葉市中心部が拠点だったのは1126年~文明年間(1469~1486年)くらいです。
文明年間以降は、本佐倉城に拠点を移しています。
本佐倉城は、佐倉市・酒々井町にまたがっている中世の城で、現在は城跡しか残っていません。
国の史跡で、学術的な価値は高く、酒々井町では地元の方によるボランティアガイドに力をいれています。
戦国時代に千葉氏は後北条氏の傘下となりますが、豊富秀吉によって後北条氏が滅ぼされると同時に滅亡。
江戸時代は、佐倉市中心部に城が築かれ、佐倉藩の支配下となりますので、千葉氏は江戸時代には歴史的な存在となってしまいました。
千葉市では、「千葉氏サミット」を8月21日(日)に開催するそうです。
千葉氏にゆかりのある自治体の方を招いて、シンポジウムや、各自治体の物産品の展示・販売などを行うとのことなのですが、詳細はまだ明らかになっていません。
ところで、明治時代になって、千葉市が県庁所在地となり、裁判所の本庁は千葉市に置かれるようになりました。
佐倉市までは千葉市から20キロ程度とそれほど離れてはいないのですが、佐倉市に裁判所の支部があるのは、佐倉藩が存在していたことと関係があるのでしょう。
佐倉支部の管轄は、四街道市や成田市に及びかなり広い範囲です(そのほかには八街市、印旛郡、印西市、白井市、富里市)。