【代表弁護士から】交通事故被害者の悩みの原因
2018年02月01日(木曜日)
交通事故のご相談や、法律上の手続きなどをしておりますと、被害者やその家族の方々が、様々な悩みをもっておられることがわかります。
その悩みの原因は
1 交通事故に遭って怪我を負い、場合によっては後遺障害を負ったり、死亡という不幸な出来事がおこるというのが、最も直接的なものですが、それに
2 交通事故に遭わなければ、出会わなかったであろう人々との人間関係のストレスが加わっています。
交通事故に遭うことで
① 加害者
② 保険会社
と顔をあわせたり、話し合いをもったりする場面がでてきてしまいます。
加害者の態度が不誠実だと、それだけで非常なストレスになりますし、加害者の態度が一応誠実なものであっても、保険会社の担当者の対応が被害者に苦痛をもたらす場合もあります。
保険会社というのはやはり基本的には営利組織なのですね。ここを認識せず、被害者の為に動いてくれると思っていると痛い目にあったりします。
保険会社の収入は保険料です。支出は交通事故の場合は被害者に対する支払いです。
そうなるとどうしても被害者に対して支払いを必要最小限度にしたい、こういうインセンティブが出てきます。
保険会社の担当者の中には被害者のためを考えてくれている方もいますが、多くはこの構造から逃れられず、いかにして安く上げるかというような対応を取る方もおり大変残念です。
被害者側としては、保険会社の担当者を信頼して支払い関係等の手続きを進めなければならないだけに、保険会社の担当者の対応次第で被害者が途方に暮れることもあるからです。