交通事故の相談例
紛争処理センターで交渉ではえられなかった増額を勝ち取った
Bさんのケース(女性20歳代)
Bさんは交通事故に遭い,12級の後遺障害が残りました。 弁護士費用特約には加入していなかったので,自分で任意保険会社と交渉をしていましたが、自分の考えと任意保険会社の提示する金額に開きがありすぎ,弁護士に相談することにしました。
弁護士はこのようなときに,任意保険会社の提示した金額と,裁判基準で計算した金額,弁護士費用を考慮して,Bさんに有利になりそうかどうかについてアドバイスします。 色々検討した結果,任意保険会社の提示が低すぎ,弁護士費用を考慮してもBさんに有利となる可能性があるということで,Bさんは弁護士に後のことを依頼しました。
弁護士は,交渉により解決をはかることができれば,Bさんの為に早期の解決になると考え,まずは交渉で増額を請求しましたが,任意保険会社は少し譲歩したものの,裁判基準にははるかに及ばない金額でした。
そこで,弁護士はBさんのケースは交通事故の態様や過失相殺の程度,後遺障害等級については争いがないので,訴訟をするよりも交通事故紛争処理センターでの解決が望ましいと考え,同センターに申し立てをしました。
紛争処理センターでは,後遺障害等級に争いがないなどのケースでは,訴訟よりも早く解決できるメリットがあります。 弁護士はBさんのケースでは,紛争処理センター申立てが最善と考え,申し立てをしました。 紛争処理センターで3回程度,任意保険会社側とセンターの担当弁護士を交えて折衝をしたところ,裁判基準に近いところでの解決をすることができました。
このように紛争処理センターでの解決は有効な場合が多いですが,どのような処理方法を選択するかは,事案の性質を考慮して選択する必要がありますので,弁護士に相談されることをお勧めします。