【代表弁護士から】法律実務に携わっていて今、思うこと
2018年09月07日(金曜日)
法学部に入った時に、「六法全書って全部覚えるものなの?」とか「法律を知っていれば全て物事が解決できるの?」というようなことを周りの友人に聞かれたことがあります。
そのときにどう答えたのか全く覚えていませんが、今ならこう答えます。
「六法全書って全部覚えるものなの?」⇒全くそんなことはありません。
「法律を知っていれば全て物事が解決できるの?」⇒法律を知っていたからって全て物事が解決できるわけではありません。
法律を知らない方からすると、法律というのは網の目のように張り巡らされていて全然スキがないものと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
この世の全ての出来事に法律の規制をすることなんて不可能ですし、世の中の動きが早ければ一度作った法律も古びてしまいます。
結局、物事を解決するのはヒトの力だな、法律は解決の指針というか、解決のヒントになるだけで、それが物事を解決することにはならないなと思います。
最近はとかくどこも余裕がありません。
余裕がなくなって人情がなくなった、そんな気がします。
そうなると法律で決まったことだけやろう、法律に触れてないことだからやってもいいだろうというような発想になり、ますますギスギスしてきます。
20年以上前と比べると、そういう傾向が強まったような気がします。
しかも、それがあんまり意識されていなくて、人情がなくなっていくのが当然のように考えられている今の世の中の風潮が気になるところです。