【スタッフ雑談】美しき小さな雑草の花図鑑
2018年04月27日(金曜日)
素敵な図鑑が出たよと友人が教えてくれたのが、「美しき小さな雑草の花図鑑」(山と渓谷社)。
ページいっぱいに拡大された花の写真は美しく、あまり見向きもされず、時には厄介者扱いされる雑草を見る目が変わりました。
ねじれた花穂に小さなピンクの花をつけるラン科のネジバナは、小さくてもやはりランの花。
ヤブジラミは「藪虱」と可愛げのない名前ながら、白く小さな花の集まりはレースのようにエレガント。
葉をもむとキュウリの匂いのするキュウリグサは、同じムラサキ科の忘れな草を小さくしたような水色の花でキュート。
その他、子どものころに茎相撲をして遊んだオオバコや、実を振って音を楽しんだナズナ、タネがはじけるのが楽しくて実を指でつまんだカタバミなど約100種が掲載され、ページをめくるたびに雑草と呼ばれる植物の姿に目を見張ります。
写真はキノコを撮らせたらピカイチの大作晃一さん。対象が植物となってもその腕がいかんなく発揮され、細部まで鮮明な写真は、花弁の形、雄蕊や雌蕊の様子、棘や毛の有無までルーペで観察しているかのようによくわかります。
文は多田多恵子さん。それぞれの花の特徴や見分け方、名前の由来などが簡潔で優しい文で解説されており、読むのも楽しい! ハコベの仲間の見分け方などとてもわかりやすいです。
さらに、この図鑑はレイアウトのセンスが抜群! 図鑑としてはもちろんのこと美しい花の写真集としてもお薦め。
春になってコンクリートの隙間や街路樹の植えますに雑草がたくさん。この図鑑を手に入れてから道端の雑草が気になって仕方がありません。
(R)