【スタッフ雑談】キノコの話 8
2015年06月26日(金曜日)
「小さなコップのひみつ」という児童向けの図書は、京都で小学校の先生をしながらキノコ研究をしていた吉見昭一先生が、ハタケチャダイゴケというキノコを観察し、その発生と生長を紹介した本です。
ハタケチャダイゴケは一般的にイメージするキノコとは姿が異なり、コップのような形で、大きさは5㎜~10㎜ほど。コップの中には小塊粒という胞子が詰まった小さな碁石状のものがたくさん入っています。
吉見先生はハタケチャダイゴケをつぶさに観察し、発生時期、キノコの未熟時にあるコップのふたが破れる様子、コップの中の碁石の数、碁石がコップの外に飛び出す仕組みなど、コップの秘密を明らかにしていきます。
以前紹介した「森の妖精」の著者でもある吉見先生は、他にも「キノコの女王-キヌガサタケが開く」「虫をたおすキノコ-冬虫夏草」「おどるキノコ-イカタケのひみつ」といった本も書かれており、いずれもキノコの不思議とその魅力にますます心奪われた本。残念ながら絶版になってしまったものもあるようです。
さて、コップの中の碁石はどうやって外に飛び出すのか?
碁石は雨粒などによってコップの外に飛び出します。
(R)